友達いっぱい
その翌日からちらほら母の友達が来てくれた。
同級生、音楽療法の仲間、親戚、などなど。
午前は訪問看護の方が点滴を繋ぎ、終わる昼から来てくれた。
疲れた顔をしている母だが友達が来ると笑顔を見せ、話していた。数分の面会が終わり、駐車場までお見送りに行くと来てくださった方にいつからこうなのか、今どんな状況かなど質問攻めになる。そりゃそうだ、1月の入院前日まで仕事をしていたのだから。自分がわかる事をわかりやすく医療用語抜きで、伝えるよう努力する。あまりの進行の早さにみんな唖然とする。そしてもうあまり時間が残されていないことをも理解してくれ、涙してくれる。いかにみんなに母は愛されていたかを感じ、意識があるうちに最後の言葉を交わす時間をもて良かったと安堵する。
家に戻ると疲れた表情ながらみんな良い人だねと話しすぐうとうと寝いる母。無理をさせているのは承知の上であった。だけどいきなりお葬式の死顔にだけはしたくなかった…そんなのお互い辛すぎる。